《インタビュー》スクラム釜石代表・元新日本製鐵釜石ラグビー部V7戦士 石山次郎さん〜『ラグビーワールドカップ2019特集』チケット先行抽選販売開始

2018/01/31|カテゴリー:地域情報 地域

石山次郎

 

〜お知らせ〜
2/3(土) 15:35〜 NHK総合「ぐるっと にっぽん」で、石山次郎さんと伊藤剛臣さんのドキュメンタリー番組「ラガーマンは釜石に夢を見る」が全国放送されます。
※今回の縁とらんすのインタビューと番組内容は直接の関係はありません
※放送時間を13:35〜と誤って記載しておりました。正しくは15:35〜です(1/31 22:04追記)

 

4年に一度開催されるラグビーワールドカップ。第9回大会が2019年に日本で開催されることは、皆さんもうご存知のことでしょう。

 

ティア1と称されるラグビー強豪国以外での初めての開催とあって、どんな大会になるのか世界中のラグビーファンが熱い眼差しを注いでいます。そして、日本に住む私たちにとっては、世界トップレベルの熱戦を間近に見る事が出来る貴重な機会となります。

 

試合観戦チケットの先行抽選販売もスタートし、1月27日からはセットチケット(スタジアムパックとチームパック)の抽選販売の申込みが始まりました。(詳細はこの記事の最後でお知らせしています)

 

全国12会場で開催される全48試合のうち、我がまち釜石市でも2試合が行われます。

 

試合会場となるスタジアムは、釜石市鵜住居地区に現在建設中で、今年1月にシンボルとなるメインスタンドの大きな白い屋根が完成し、開催へ向けての盛り上がりを後押ししています。

 

今回は、昨年7月からこの建設現場で働く、元新日本製鐵釜石ラグビー部V7戦士で釜石ラグビーのレジェンド・石山次郎さんのお話しと共に、スタジアムの現在の様子をお伝えします。

 

ラグビーワールドカップの誘致活動から、スタジアムの建設現場へ

 

スタジアム建設現場

 

ーー石山さんがスタジアム建設現場で働いていると聞きとても驚いたのですが、どういった経緯でこちらへいらしたのですか?

 

石山さん:

まず、はじめに話は遡りますが、東日本大震災の4か月後に釜石市に参りまして、野田市長に「8年後に日本で開催されるラグビーワールドカップを釜石に誘致しましょう。」と提案をしました。

 

もちろん、当時の釜石がこの提案を受け入れられるような状況では無い事は承知していましたので、「外にいる私たちが動きます」という事をお伝えしに来た、という感じでした。

 

そして、ご存知の通り開催が決まりました。実現したわけです。それなのに、自分達で提案しておいて後は“知らん顔”というのは出来ないです。責任の一端として、自分も開催へ向けてのお手伝いがしたい、どんな方法が良いのかと考えていました。

 

私は動くのが好きで、作業するのが好きなんです。だったら、直接建設現場で働くことが出来たらいいなと。

 

ちょうど前職で定年を迎える時期だった事もあり、スタジアム建設を請負う事になった大成建設にいるラグビー仲間のツテを頼り、「働かせてください」と直接お願いしました。

 

資格マニアというわけでは無いのですが、これまでの仕事で様々な資格を取っておりましたので、現場でも何か役に立てるのではないかと思う部分もありました。

 

石山次郎

 

ーーそれでは、現在は資格を活かしたご担当をされていらっしゃるんですか?

 

石山さん:

それが、持っている資格とは全然関係ない事をしています(笑)

 

初めは「安全担当」の任務を頂きましたが、私は管理だとか指示だとかそういった事があまり得意ではなく・・・。やはり、とにかく体を動かしているのが性に合っています。

 

なので、「現場に出て作業をさせて下さい。動かないと窒息してしまいます!」と願い出て、今は測量会社の方に付いて作業補助を主な業務としています。

 

構造物を建てる前の位置、高さ、土をどれくらい削る、というミリ単位の細かな指示を出していくのが測量作業です。

 

私は、測量済みの場所に杭を打ち込み、そこに指示を表示する、というのを繰り返しています。もう、数えきれない程の杭を打ち込みました。多分、地球の軌道がずれると思います(笑)

 

ーー打ち込む衝撃で、ですね(笑)

 

石山さん:

そうですね。思いを込めて力いっぱい打込んでいますから! 指示を出した場所に色々な物が出来上がって行くのを見て、毎日充実感を持ちながら仕事をしています。

 

このスタジアムの存在が「震災の辛いことや悲しいことを払拭するシンボルになってほしい」

 

建設中のスタジアム

 

ーー毎日朝早くから暗くなるまで現場にいらっしゃるということですが、この場所でお仕事をしていて感じる事はありますか?

 

石山さん:

東日本大震災の時、この場所にあった学校に居た中学生・小学生が高台まで率先して逃げて助かりましたよね。ここに立つと、本当に良く逃げる事が出来たなと感心します。自分なら出来ただろうか・・・と。

 

ですから、ラグビーワールドカップを行うことで子供たちが“何か”を感じてくれたらと思いますし、この場所で開催される事の意義を、多くの皆さんが感じてくれたらと思います。

 

スタジアムの裏山の枯れ木が目に入ると、そこまで海の水が来たんだろうなと当時の状況が頭をよぎりますし、それと同時に、盛り土が済み、整地されて、建物が完成してと、復興計画が進んでいく様子をこの目で確認する事が出来ます。

 

私も東日本大震災の2週間後に、静岡から車に積めるだけの物資を積んで片岸地区に入りましたので、当時のこの辺りの景色を実際に見ています。あれから少しづつでも復興していく姿を造ることが出来たら・・・と考えています。

 

そして、このスタジアムの存在が、「震災の辛いことや悲しいことを払拭するシンボルになってほしい」と願っています。

 

ーースタジアムもメインスタンドの大屋根部分が完成して、だいぶ全体図が見えて来ました。やはり、近くで見ると大きくて迫力がありますね!

 

石山さん:

そうですね。もう少しすると、グラウンドの四方を囲むU字溝が完成します。それが出来ると、さらに雰囲気が伝わるようになりますよ。

 

また、今年3月上旬には、芝生を植える為の砂がフランスから届きます。芝生は、日本で初めて導入されるタイプのハイブリット芝です。そして、7月にはいよいよ完成を迎え、引き渡しの予定です。

 

スタジアムの完成、ワールドカップ開催に向けて

 

石山次郎

 

ーーラグビーワールドカップ開催まで、あと1年ちょっと前の時期になるわけですね。石山さんは、釜石で試合が開催される時はどのように過ごそうと考えていらっしゃいますか?

 

石山さん:

多分、ここには居ないです。私が居ると雨が降りますから(笑)

 

元々私には華やかな場所というのが似合わないんです。新日鐵釜石ラグビー部時代も、一緒に大観衆の中に飛び出していくチームメイトの背中を見て、「わぁ、格好良いな!」と他人事のように思いながらいました。

 

そういう感じが好きなので、当日は遠くから、「賑やかになってくれていればいいなぁ」と思っているのではないかと。

 

また、このようなNPO活動で「釜石でワールドカップをやります」と各地でお話しすると、「釜石には絶対に行きます!」という声をたくさん頂いてきました。

 

なので最近は、「釜石の人達に観てもらいたいから、あんまり来なくていいです!」と。まぁ、実際はそこまで言いませんけど(笑)

 

そのくらい反応が大きいのです。そうした事もあって、私自身はスタジアムでの観戦は遠慮しようと思っています。

 
ーー釜石市内にはいらっしゃいますか?

 

石山さん:

この現場の契約が今年の6月までなので、その後は千葉の自宅に戻ろうかなと。
そこからはきっと、釜石市民の皆さんの手で素晴らしい形を作って行ってくれると思いますから!

 

ーー市民の皆さんにはどのように大会を迎えて欲しいですか?

 

石山さん:

まずは、とにかく楽しんで欲しいです。試合を観戦する事だけではなくて、様々な楽しみ方が出来ると思います。

 

風の便りに聞くのですが、釜石市が当日の試合を盛り上げるイベントも検討しているとか・・・。スタジアムに入る人だけではなく、その周りに集まる人達にも空を見上げて楽しんでもらえるようなことも聞きます・・・。なので、雨を降らすわけにはいかないんです(笑)

 

それから、やっぱり「ラグビーって面白いんだな!」という事を感じて欲しいです。釜石を訪れる色々な国の方々とふれ合って欲しいとも思います。

 

そして何より、開催で得られたものが釜石の未来に活かされて欲しい。そこから、更にその先に繋がっていって欲しいと、漠然とですが強く思っています。

 

==========

 

現役時代は、スクラムの最前列で寡黙にチームを支え続け、数々の勝利に貢献して来た石山さん。その当時と同じ気持ちで、今は釜石の復興とラグビーワールドカップの成功に向け、スタジアムの建設現場で日々戦っていらっしゃるんだな、と感じました。

 

<石山次郎さん プロフィール>
1957年生まれ 秋田能代工業高校卒業後、新日本製鐵釜石ラグビー部に入部。ポジションはプロップ。
1979年~1985年のラグビー日本選手権7連覇時代の主要メンバーの一人。日本代表キャプ数19
1988年現役引退。
東日本大震災後V7戦士やラグビー仲間と共に立ち上げた、NPOスクラム釜石の代表を務める。
現在は、大成建設株式会社東北支店に所属し、大成建設・新光建設特定共同企業体が受け持つ、釜石鵜住居復興スタジアム(仮称)の整備工事現場に携わっている。

 

ラグビーワールドカップ2019™ 試合観戦チケットの先行抽選販売開始

 

「4年に一度じゃない。一生に一度だ。」

 

ラグビーワールドカップ日本大会のキャッチコピーです。石山さんのお話しにあったように、色々な楽しみ方や関わり方が出来るはずです。あなたはその日をどんな風に迎えますか?

 

チケットを入手して絶対に観戦したい!という方は、まずは、公式チケットサイトでID登録をしましょう!
ラグビーワールドカップ2019™日本大会公式チケットサイト
https://tickets.rugbyworldcup.com/

 

そして、ID登録済みのすべての人向けの「セットチケット(スタジアムパック、チームパック)の先行抽選販売」が既にスタートしています!スケジュールは以下の通りです。

 

●申込み受付期間: 2018年1月27日(土)~2月12日(月)
●抽選結果発表日: 2月26日(月)

 

また、試合開催地住民を対象とした「通常チケットの先行抽選販売」もあります。こちらは、居住している都市で行われる試合のみ対象です。ID登録をした岩手県民すべてが対象で、釜石で開催される2試合に一般販売より6ヶ月早く申込が出来ます。

 

●申込み受付期間: 2018年3月19日(月)~4月12日(木)
●抽選結果発表日: 4月26日(木)

ラグビーワールドカップ 公式Facebook
https://www.facebook.com/rugbyworldcupjp/

 

縁とらんす

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縁とらんす事務局による記事です。

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